2015年12月28日月曜日

日本カーオブザイヤーにみる自動車と景気の関係 (1/3)


美しい日本のスポーツカー
 12月7日、東京・お台場で開かれた授賞式。マツダの藤原清志常務執行役員は、マツダだけでなく他社もスポーツカーを相次いで投入していることに触れ、受賞あいさつをこう締めくくった。

 「バブル崩壊後、失われた20年の中で日本の自動車業界は良いことも悪いことも学んだと思います。そしてこういうスポーツカーをつくれる時代がきました。日本という地形、日本の自動車産業を生かしきった、本当に力のある日本らしいスポーツカー群だと思います」

 「きょう広島から来るとき、富士山が見えました。美しい国・日本でスポーツカーを開発し、作り、走らせる。こんな国は他にはありません。スポーツカーを作り続けることをみんなでやっていきたいと思いますし、私の世代の経営者が数値じゃなく、ロマンで経営をやっていけばできると思います。。マツダはやります。一緒にやらせてください」

 クルマ好きの支持を集めるスポーツカーだが、開発や生産には時間も労力も必要だ。その割に、実用性のなさや価格がネックとなって、大量の販売台数は期待できず、ビジネスとして成り立たせるのも難しい。

 特に、日本メーカーが作る2人乗りの小型スポーツカーは米国や欧州などでも市場が限られ、業績が悪化するとリストラの対象になることもある。

 だが、12年以降、トヨタ自動車「86」や富士重工業「BRZ」、ダイハツ工業「コペン」、S660、ロードスター……国内各社はこぞってスポーツカーを投入している。

 過去最高益が相次ぐ自動車業界だが、ほんの少し前までは不振にあえいでいた。08年のリーマン・ショックに伴う世界的な需要の急減、11年の東日本大震災とサプライチェーンの寸断、タイ洪水、超円高……次々と苦難に見舞われた。それでも、メーカーは苦しみながら開発を続けてきた。個性豊かな各社のスポーツカーは、ようやく立ち直った自動車産業のまさにシンボルのようにみえる。
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